[Google 日本語入力チームのソフトウェアエンジニア向井淳からの Google Translitrationサービスの日本語対応についての寄稿です。-山崎]



みなさんは Google Transliteration サービスというサービスをご存知でしょうか?これは Google Labs で提供されているサービスのひとつで、ブラウザとクラウド上のサーバーを連携して動作させることにより、お手元のコンピュータに IME などのソフトウェアをインストールしなくてもブラウザから様々な言語を入力可能にするというものです。インターネットには非常に様々な言語の利用者が参加し、数多くの言語が実際に利用されていますが、すべてのコンピュータが必ずしもそのすべてをサポートしているわけではありません。例えば、海外旅行先では日本語が入力できない、といったこともあるとおもいます。より多くの言語の利用者により便利にウェブを使ってもらう一環として、Google はこの Transliteration サービスを提供しています。具体的には、ヒンディー語のサポートに始まり、アラビア語やペルシャ語、最近では中国語のサポートも開始されました ...


[Google 日本語入力チームのソフトウェアエンジニア向井淳からの Google Translitrationサービスの日本語対応についての寄稿です。-山崎]



みなさんは Google Transliteration サービスというサービスをご存知でしょうか?これは Google Labs で提供されているサービスのひとつで、ブラウザとクラウド上のサーバーを連携して動作させることにより、お手元のコンピュータに IME などのソフトウェアをインストールしなくてもブラウザから様々な言語を入力可能にするというものです。インターネットには非常に様々な言語の利用者が参加し、数多くの言語が実際に利用されていますが、すべてのコンピュータが必ずしもそのすべてをサポートしているわけではありません。例えば、海外旅行先では日本語が入力できない、といったこともあるとおもいます。より多くの言語の利用者により便利にウェブを使ってもらう一環として、Google はこの Transliteration サービスを提供しています。具体的には、ヒンディー語のサポートに始まり、アラビア語やペルシャ語、最近では中国語のサポートも開始されました。

今回、この Transliteration サービスに日本語が新たに加わりました。

このサービスでは、基本的なローマ字変換などはブラウザの中で動作し、一方でひらがなから漢字に変換する部分についてはクラウド上に存在するサーバーと通信することで動作します。もちろん、そのクラウド上のサーバーでは Google 日本語入力のテクノロジが利用されており、豊富な語彙が利用できる一方、高い精度の変換効率も実現されています。

この記事自体も Google Transliteration サービスを利用して書きました。旅先での文章の入力や、インストールせずに Google 日本語入力の変換性能を試してみたい、という場合など、様々な局面でぜひご利用ください。またもし、お手元のコンピュータに Google 日本語入力をインストールしていないのであれば、この機会にインストールしてみてください。



[本記事は、Google の URL Shortener チームの Ben D’Angelo が Google Code blog に投稿した「Google URL Shortener gets an API」を元に作成しています。詳しくは元記事をご覧ください]

2010 年 9 月に Google URL Shortener を外部 ...


[本記事は、Google の URL Shortener チームの Ben D’Angelo が Google Code blog に投稿した「Google URL Shortener gets an API」を元に作成しています。詳しくは元記事をご覧ください]

2010 年 9 月に Google URL Shortener を外部に公開した際には、goo.gl を外部のアプリケーションやウェブページに統合させるための API は公開しませんでした。しかしながら、このたび、Google Code Labs にて goo.gl API を公開することになりました。ドキュメンテーションは Google Code サイトでご覧いただくことができます。ドキュメントの「はじめに」の章の中に、コード例もあります。

この API によって、開発者の皆さんは、ウェブインターフェースとして提供されている 洗練された goo.gl のすべてに、プログラムからアクセスすることができます。API を通じて URL を短縮させたり、元に戻したり、さらには、履歴をみたり、分析することができます。Twitter や Google Buzz クライアントの中で自動的に URL を短縮したり、利用統計やトラフィックパターンをモニタリングする定常的なジョブを走らせるといったように、幅広い分野のアプリケーションの中でこうした機能を活かすことができます。はじめてみようという方は、Google APIs console をチェックしてみてください。

最速の URL 短縮サービスの 1 つにアクセスできる API を提供することができて、大変わくわくしています。ユーザビリティは今後も継続して改良に努めますし、スパムや悪意のあるコンテンツを自動的に発見する機能もロバストにしていきたいと考えています。この新しい goo.gl の API を使うことで、将来的に、短縮するということにおいてより有益になるということを実感していただけることを期待しています。アプリケーション開発者の皆さん、goo.gl の API ドキュメントにアクセスして、ぜひお試しください。






Google ではデベロッパーの皆様向けにたくさんの API やプロダクトをご提供しており、下記サイトで情報提供を行っております。


上記サイトのナビゲーションからも各プロダクトのページをご覧頂くことができますが、ぜひこちらの見やすいプロダクト表もご利用ください。








[本記事は、YouTube API blog に投稿された Introducing JavaScript Player API for iframe embeds というポストを元に developer advocate の北村英志が翻訳したものです。- 山崎]

iPhone や iPad 向けに YouTube を埋め込み表示したいと考えるウェブサイト製作者の方は少なくないと思います。昨年 7 月に発表された ...


[本記事は、YouTube API blog に投稿された Introducing JavaScript Player API for iframe embeds というポストを元に developer advocate の北村英志が翻訳したものです。- 山崎]

iPhone や iPad 向けに YouTube を埋め込み表示したいと考えるウェブサイト製作者の方は少なくないと思います。昨年 7 月に発表された YouTube Player の iframe 埋め込み方式対応により、閲覧者の環境に応じて Flash 版と HTML5 版を自動的に選択して表示することが可能になったのはご存知でしょうか?

本日より、この iframe 埋め込み方式を YouTube のデフォルト埋め込み形式とし、これまで行えなかった JavaScript による Player 制御用 API のベータ版が利用可能になったことをお知らせします。API の利用例は下記を御覧ください。

<!DOCTYPE HTML>
<html>
<body>
<div id="player"></div>
<script>
    //Load player api asynchronously.
    var tag = document.createElement('script');
    tag.src = "http://www.youtube.com/player_api";
    var firstScriptTag = document.getElementsByTagName('script')[0];
    firstScriptTag.parentNode.insertBefore(tag, firstScriptTag);
    var done = false;
    var player;
    function onYouTubePlayerAPIReady() {
        player = new YT.Player('player', {
          height: '390',
          width: '640',
          videoId: 'JW5meKfy3fY',
          events: {
            'onReady': onPlayerReady,
            'onStateChange': onPlayerStateChange
          }
        });
    }
    function onPlayerReady(evt) {
        evt.target.playVideo();
    }
    function onPlayerStateChange(evt) {
        if (evt.data == YT.PlayerState.PLAYING && !done) {
            setTimeout(stopVideo, 6000);
            done = true;
        }
    }
    function stopVideo() {
        player.stopVideo();
    }
</script>
</body>
</html>

このサンプルコードでは、数秒間動画を再生し、その後停止します。プレイヤーの制御には、 http://www.youtube.com/player_api から読み込まれたスクリプトにより定義される YT.Player のインスタンスが用いられます。より詳細な API の利用方法については Player API ドキュメントを御覧ください。また、ご質問がありましたら、Developer Forum までお問い合わせください。










Google API Expert の皆様のご紹介、第一回は昨年 12 月に Android SDK の API Expert にご就任頂いたばかりの Adamrocker さんです ...


Google API Expert の皆様のご紹介、第一回は昨年 12 月に Android SDK の API Expert にご就任頂いたばかりの Adamrocker さんです。

山崎: まずは自己紹介をお願いします。

Adamrocker: Adamrocker というハンドルネームで Android、特にアプリ開発に携わっています。2007 年 11 月に Android が公開されてからずっと Android を追いかけている Android フリークです。特に注力しているのが、Android 向け日本語入力アプリ「Simeji」です。

Simeji は沢山の Android 端末にプリインストールして頂いており、希有な経験をさせてもらってます。また、Android アプリ開発の経験を世に還元するため、「日経ソフトウェア」や「Android Hacks」などの雑誌や書籍への寄稿もさせて頂きました。

山崎: Android の魅力を教えてください。

Adamrocker: オープンなプラットフォームであることです。ハードウェア、ミドルウェア、アプリケーション、サーバー、サービスなどなど、あらゆる分野の開発者が活躍できるプラットフォームが Android の魅力だと思います。オープンであるため、多様なハードウェアやミドルウェアが混在し、アプリ開発の対応に手間がかかるという問題点もよく指摘されますが、私はむしろ、その多様性に新たな可能性を感じています。

山崎: これはとうならされたアプリやサイトがあれば教えてください。

Adamrocker: 最近では「モバイル Google マップ 5.0.0」に驚きました。二本指で画面をなぞると 3D 表示になったり、地図を回転できたり、オフライン化にも対応したりと便利かつ驚きの機能の連続でした。誰に見せても「おぉ!」とびっくりされます。

他には、「Shazam」という音楽を聞かせると楽曲名を検索してくれるアプリです。なかなか良い精度で検索してくれるので、街中で気になる音楽が流れていると Shazam を起動して楽曲名を調べています。

山崎: API Expert としての活動内容を教えて頂けますか?

Adamrocker: まずはコミュニティへの貢献です。Tokyo GTUG や初期から運営委員を続けている日本 Android の会、前任 API Expert の江川さんと運営している Android Developers' Club (通称:デ部)への貢献です。来てくれる人が「楽しかった!」と笑顔で帰ってもらえるようなイベントを主催したりサポートしたいです。またコミュニティの ML などへの情報提供なども積極的に行いたいと思っています。また、Android 技術情報などを Blog にて公開し、開発者の皆さんに貢献できればとも考えています。

山崎: 先日の Android Bazaar and Conference でも大活躍されていましたね。

Adamrocker: 日本 Android の会は 1 月 9 日に参加者 2,000 人を超えるイベント Android Bazaar and Conference 2011 Winter を開催し、そのスピーカーとして貢献してきました。

日本 Android の会の本会は毎月、東京で定例イベントを開催しています。また、東京以外でも多くの地方コミュニティがあり、そちらでも活発にイベントが企画されていますので、チェックしてみてください。
日本 Android の会

また、Tokyo GTUG やデ部も定期的にイベントを開催していますのでぜひチェックしてください。
Tokyo GTUG
Android Developers' Club (通称:デ部)

山崎: 今これが熱い!というホットな話題、便利なツール、お勧めサイトはありますか?

Adamrocker: taglet です。Android 2.3 (Gingerbread) から NFC (FeliCa などの通信規格) がサポートされました。これを利用したアプリ+サービスです。NFC チップに自分の好きな情報 (Twitter ID や URL など) を関連付けておき、そのチップにタッチしただけで誰でも関連付けられた情報を共有できるアプリです。NFC を読込める端末は現時点では昨年末に Google 社が提供している NexusS だけなのですが、それにも関わらず NFC を使ったアプリとサービスを作った熱意とスピード感がホットです。

山崎: ご自身が作られて紹介したいアプリや直近のイベントなど、読者の皆さんにお知らせしたいことはありますか?

Adamrocker: 現在、新しいアプリを製作中です。昨年の Google Developer Dayサンドボックス出展した Bluetooth キーボード入力対応の日本語入力アプリ BTk をデ部仲間と開発しています。アプリをインストールするだけで Bluetooth キーボードから文字が入力できます。まだプロトタイプなのでお披露目できるレベルになっていませんが、近いうちに皆様へ提供できるよう頑張ります。ご興味ある端末メーカさんユーザーさんはお声がけください。

また、紹介したいイベントというよりも「こんなイベントやってほしい!」というご要望をぜひお寄せください。

山崎: ありがとうございました!

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Adamrocker さんのプロフィール

企業研究所にてソフトウェア研究をする傍ら、Android 向け日本語入力アプリ「Simeji」を開発。Android は 2007 年 11 月の発表日からずっと携わっている Android フリーク。アプリ開発ユニットとしてデザイナの矢野りんさんと活動中。真面目な場所をなぜか茶化したくなる「おちゃらけ開発者」。2010 年 12 月から API Expert (Android) に就任。

GDD2010 での講演:
ここちよい Android - おもいやりの UI デザイン



皆さんは API Expert プログラムをご存知でしょうか?

Google は様々な API やツールを提供しており、それらを活用して数多くのデベロッパーの皆さんが素晴らしい Web サービスやプロダクトを作っておられます。

API Expert プログラムは、Google の技術に精通したエキスパートの方々がそれぞれの得意分野で立ち上げられたコミュニティをサポートすることを目的としていま す。エキスパートの方々が運営するコミュニティを通じ、Google はデベロッパーの皆様が Google の技術について理解を深め、より多くの素晴らしいサービスやプロダクトを開発していただけるよう応援していきたいと考えています。

現在エキスパートの方々によって運営されているコミュニティは以下の 8 つです ...


皆さんは API Expert プログラムをご存知でしょうか?

Google は様々な API やツールを提供しており、それらを活用して数多くのデベロッパーの皆さんが素晴らしい Web サービスやプロダクトを作っておられます。

API Expert プログラムは、Google の技術に精通したエキスパートの方々がそれぞれの得意分野で立ち上げられたコミュニティをサポートすることを目的としていま す。エキスパートの方々が運営するコミュニティを通じ、Google はデベロッパーの皆様が Google の技術について理解を深め、より多くの素晴らしいサービスやプロダクトを開発していただけるよう応援していきたいと考えています。

現在エキスパートの方々によって運営されているコミュニティは以下の 8 つです。


それぞれのコミュニティを運営されているエキスパートの方々は以下のとおりです。

Android
Chrome Extensions
  • 太田 昌吾 さん
Google App Engine
  • 山下 大介 さん
  • Ian M Lewis さん
  • 伊藤 千光 さん
  • 安藤 幸央 さん
  • 石丸 健太郎 さん
  • 勝又 雅史 さん
  • 古籏 一浩 さん
Google Wave API
  • あんどうやすし さん
  • 中村 敦 さん
HTML5
  • 白石 俊平 さん
  • 羽田野 太巳 さん
  • 小松 健作 さん
OpenSocial
  • 田中洋一郎 さん
  • 中嶋信博 さん
この機会にエキスパートの皆様にインタビューをお願いしました。ご快諾頂いたエキスパートの皆様、ありがとうございました。



























[「第 0 回 HTML5 プログラミング&クリエイティブ・コンテスト」 についてのお知らせを HTML5 の Google API Expert の白石俊平さんから頂きました。-山崎]



皆さんこんにちは。Google API Expert で、HTML5 を担当している白石と申します。

私が管理人を勤める html5-developers-jp というコミュニティでは「日本の HTML5 開発を盛り上げ、サポートする」という趣旨に基づき活動をしています。

そしてこのたびその html5-developers-jp の主催で、「第 0 回 html5-developers-jp 杯 HTML5 プログラミング&クリエイティブ・コンテスト」を開催することになりました。

このコンテストは、日本の優れた HTML5 開発者・クリエイターの作品を広く知っていただき、引いては日本の HTML5 開発を盛り上げることが目的のイベントです。「レベルの高い作品」を求めているのではなく、努力し、応募していただけることそのものに価値があると考えています。

日頃 HTML5 の腕を磨いておられ、発表の機会を伺っている方々や、HTML5 を触ってみたいけどきっかけがない・・という方々は、ぜひこの機会を活用してみてください!

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●本イベントの流れ: 「公募→(選考)→表彰」

公募期間: 2011 年 1 月 12 日〜 2011 年 2 月 11 日

募集カテゴリ: プログラミング部門とクリエイター部門があります。

<プログラミング部門>
  • アスキーアート・・・「HTML5 × アスキーアート」、リッチなテクノロジーとプアな表現手段の組み合わせで何が生まれる!?ツール、ゲーム、何でも OK !独創的な作品をお待ちしております。
  • Chrome Extension/Apps ・・・こちらは技術要素を絞った課題。新たなプラットフォームの可能性に挑め!
  • 自由課題・・・既に発表済みの作品でも構いません。ユニークな作品・デモをお待ちします。
<クリエイター部門>
  • HTML5 キャラクターデザイン・・・ HTML5 を想起させる、ユニークなキャラクターを募集します。作風は問いません!
  • HTML5/Web 標準 川柳・・・なんと「川柳」大募集!HTML5、Web 標準に関する悲喜こもごもを、31 17 文字にありったけ込めてください!
応募に必要な要件: 作品の提出に当たっては、以下の応募要件を満たすことを心がけてください。
  • 応募に際しては、html5-developers-jp への参加をお願いします。今後の追加連絡などは、同コミュニティのメーリングリストで行います。
  • プログラミング部門での作品(特に自由課題)については、「HTML5/CSS3 および周辺技術の将来性をアピールできるもの」であることを心がけてください。
  • 川柳以外の作品は URL を通じたアクセスが可能な状態にしておいてください(川柳は、この応募フォームから直接投稿していただけます)。一般公開はしたくないなどの理由で、アクセス制御をかけてある場合には、アクセス方法を備考欄に記載してください。
  • 動作チェックは基本的に Google Chrome 10(Dev 版)で行いますが、それ以外のブラウザでなくては動作しないという場合は、対応ブラウザとそのバージョンを備考欄に記載してください。

選考

応募数が非常に多かった場合、ブースでの展示やメディアでのご紹介を行える数には限りがあるので、「選考」するプロセスが必要になります。応募数が少ない場合のことを考え、選考基準についてはまだ未定です。選考が必要になった場合には、html5-developers-jp にてご連絡差し上げます。

表彰

当イベントに作品を提出してくださった方には、Developers Summit 2011 のコミュニティブースや Google Japan Developer Relations Blog、またはその他メディアで取り上げられるチャンスという形で、まずはお応えできればと考えています。費やしてくださった労力にどのような形でお応えできるかは、様々な協力者を巻き込みつつ現在も検討中ですので、期待してお待ちいただければ幸いです。

***応募ページはこちら***

●おわりに

html5-developers-jp としても、スタッフの全員にとっても、初めての試みです。もし今回でご好評をいただけるようでしたら、もしかすると継続して行われるイベントにするかも知れません。そうした思いを込めて、今回は「第 0 回」とさせていただきました。いろいろ至らぬ点や、失敗することもあるかと思いますが、あたたかい目で見守っていただければ幸いです。

また応募に際しての質問などは、html5-developers-jp のメーリングリストでお気軽にどうぞ!技術的な質問などもぜひ投稿してみてください。お答えできる方がいるかもしれません。
また、Chrome Extension/Apps に関する質問は、Chromium Extensions Japan もご活用ください。

なにとぞ、今後とも html5-developers-jp をよろしくお願い致します。




















[本記事は、Google Web Toolkit Blog に developer advocate の Chris Ramsdale が投稿した「GWT 2.1.1 is now available」というポストの一部を翻訳したものです。-山崎]


昨年 10 月にリリースした GWT 2.1 では、ビジネス向けのウェブアプリケーションをより簡単に作るためのフレームワークやいくつかのツールを統合しました。その後、GWT のコミュニティからいただいた多くのフィードバックをもとに改良を進め、12 月 17 日に、GWT 2.1.1 をリリースしました。このリリースの詳しい内容は以下をご覧ください。また、すぐに使ってみたいという方は、こちらのページをご覧ください。

Eclipse ユーザーの方は、画面の左下にある「Google updates available」アイコンをクリックするか、あるいは「Help」→「Check for Updates」をメニューから選択してください。

さらに、我々は「Google Plugin for Eclipse」と「GWT Designer」もあわせてアップデートしました。これらはそれぞれ以下のリンクからインストールすることができます。


GWT SDK

GWT 2.1 で導入された GWT の RequestFactory コンポネントは GWT チームと主に GWT のオープンソースコミュニティから大変注目されています。コミュニティからいただいた多くのフィードバックをもとに今回は、以下の機能が追加されています。

  • 非静的サービスオブジェクトのサポートを含むサービスレイヤー
  • Value object のサポート
  • 1つのリクエストに対する複数メソッドの呼び出し

Google Plugin for Eclipse

  • SpringSource Tool Suite (STS) での UiBuilder のエラーレポートの改良
  • 利用していない Java ビルダを削除し、最新の STS において AspectJ の修正プログラムを組み込むことで IDE を最適化
  • 起動前に、すべての J2EE をパブリッシュするために Speed Tracer をアップデート

GWT Designer
質問やフィードバックのある方は、Google Web Toolkit Group を通じてぜひお知らせください。

Google のソフトウェア エンジニアとして 2006 年から働いています。現在は Google Chrome および WebKit の開発をしています。Go 言語のコントリビュータでもあります。著書に「Binary Hacks」があり、「Code Reading」「Code Quality」「Write Great Code」などの監訳もしています。


[Go 言語とは、Google が多くのコントリビュータの皆さんと共に開発している新しいオープンソースのプログラミング言語で、昨年 11 月 10 日に 1 周年を迎えました。そこで、Google でソフトウェア エンジニアとして働きつつ Go 言語のコントリビュータとしても活躍している鵜飼 文敏に Go 言語についてインタビューを行いました。]

山崎: Go 言語の一周年おめでとうございます。
鵜飼: もう一周年、早いものです。プログラミング言語が普及するには 5 年、10 年といわれているのでまだまだこれからですね。

山崎: この機会に改めて Go 言語とは何であるか、その魅力について教えてください。
鵜飼: 静的型付けコンパイラ言語のよさに Lightweight Language の使いやすさをブレンドしたような言語です。規模が小さい頃からどのような構造にするかキチンと設計しなくても、作っていくにつれて改善していくことがしやすくなっています。Lightweight Language のように簡単なエラーも実行時にならないとチェックされないということもなく、コンパイル時にチェックできるのがうれしいところです。

山崎: 先日 Go 言語一周年を記念して、Developer Advocate である Andrew Gerrand が来日し、Tech Talk が開催されました。いかがでしたか?
鵜飼: 大勢の方に参加してもらって、質疑も活発におこなわれて、多くの人に興味を持ってもらえている感じがしました。
山崎: シャイな方が多い日本なのでスピーカーの Andrew にはあまり質問が出ないかも。。。と伝えてあったのですが、熱心な質問が止まりませんでしたね。関心の高さが伺えました。

[Go 言語 TechTalk には約 100 人の皆さんにご来場頂きました]

山崎: この一年を振り返って、どのような変化がありましたか?
鵜飼: 言語仕様も細かく変わっていっていますね。Windows でもだいぶ使えるようになってきています。あとサードパーティ製ライブラリが使いやすくなってきています。 http://godashboard.appspot.com/package をみるとたくさんのライブラリが作られていることがわかります。

山崎: Google が新しい言語を作る意義はどのようなところにあるのでしょうか?
鵜飼: プログラミング言語というのは、ソフトウェアの設計やプログラマの生産性に影響を与えます。過去の経緯にとらわれずに現在必要とされている特徴をそなえたプログラミング言語を新しく作ることで、プログラミングをより楽しくし生産性をあげていきたいと考えています。

山崎: このブログは developer の皆さんに向けたブログです。Developer にとって Go 言語はどのような意義がありますか?また、Go 言語はどんなことに向いているのか、向いていないのかなどのアドバイスがあれば教えてください。
鵜飼: Go 言語に限らず新しいプログラミング言語を学ぶことはプログラミングの考え方を広げる上でいい経験になります。Go 言語は UNIX や Plan9 をはじめ多くのシステムプログラムを作ってきた優れた開発者たちが作った言語ですから、彼らにとっていいプログラムを書きやすい言語になっているはずなので、いいプログラムを書きやすくなっていると思います。ネットワークサーバーなんかに向いていますね。最適化やガーベジコレクションの実装などは改善の余地があるので、高性能が厳しく要求されるところに使うのはまだ早いかもしれません。まだ若い言語ですから、いろいろな分野で使ってみて、必要な機能などがあれば提案してみるといいかもしれませんね。その機能が汎用的に有用そうであれば採用されるかもしれません。

山崎: 鵜飼さんは 20% プロジェクトとして Go 言語に関わっておられると伺いましたが、20% プロジェクトについてもう少し教えてください。
鵜飼: Google では 20% ほどの時間を自分のメインの仕事以外に使っていいことになっています。Go 言語のチームではありませんが、Go のパッケージなどを作ったりするのに 20%の時間を使ったりしました。このように他のチームを助ける以外にも、まったく新しいプロジェクトを始める時も 20% の時間である程度のプロトタイプやモックを作るところから始めることがよくあります。

山崎: ありがとうございました。

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鵜飼 文敏プロフィール

Google のソフトウェア エンジニアとして 2006 年から働いています。現在は Google Chrome および WebKit の開発をしています。Go 言語のコントリビュータでもあります。著書に「Binary Hacks」があり、「Code Reading」「Code Quality」「Write Great Code」などの監訳もしています。

[App Engine 1.4.1 の SDK がリリースされたため、developer advocate の松尾に英語ブログでのアナウンスを日本語訳してもらいました。元記事は Google App Engine Blog に投稿された App Engine チーム Kevin Gibbs による「Announcing the High Replication Datastore for App Engine」です。-山崎] ...

[App Engine 1.4.1 の SDK がリリースされたため、developer advocate の松尾に英語ブログでのアナウンスを日本語訳してもらいました。元記事は Google App Engine Blog に投稿された App Engine チーム Kevin Gibbs による「Announcing the High Replication Datastore for App Engine」です。-山崎]

明けましておめでとうございます。今年も App Engine をよろしくお願いいたします。

2 年以上前に App Engine をリリースした時には、素早く強い整合性を持って読み込みができる Datastore を提供しました。これはスピーディーな書き込みと、書込み後にすぐそのデータが読めるようにデザインされた Master/Slave 設定に基づいた Datastore でした。みなさんもお気づきと思いますが、我々は過去 6 か月間、Datastore の信頼性に関する問題に取り組んで来ました。その間に我々は、この件について確かな成果を上げました。しかし、これまでいろいろな問題に直面した経験から、我々は設計における前提を一部考え直しました。昨年前半の障害報告の中でお約束したとおり、我々はこの問題に抜本的な解決策を提供したいと思っています。

本日、新しい種類のデータストアである、High Replication Datastore が使用可能になりました。High Replication Datastore はデータの読み込み、書き込みにおいて、高い可用性を持っており、ただし引き換えに書き込みに要する時間は長くなり、また API におけるデータ整合性のレベルが変わります。High Replication Datastore ではデータのコピーを保持するデータセンターの数を増やし、リアルタイムに Paxos algorithm を使用してデータセンター間におけるデータの同期を行います。1 番大きなメリットは、計画されたメンテナンス期間だけでなく、インフラ側で突発的な問題が起きている間にも、殆どの場合には、アプリケーションの機能すべてが完全な形で利用可能になることです。この 2 つの選択肢のさらに詳しい比較については公式ドキュメントをご覧ください。

これから作成されるアプリケーションはすべて、作成時にどちらの datastore を使用するか選べるようになります。将来変更する可能性がありますが、現在のところ、デフォルトは Master/Slave Datastore になっています。

アプリケーション作成時の Datastore オプション選択

Datastore の設定は一度選択すると変更することができませんので、本日より前に作成したすべてのアプリケーションは Master/Slave Datastore を使用しています。既存のアプリケーションを High Replication Datastore へ移行するために、我々はいくつかのツールを用意しています。ひとつ目は、アプリケーション間でデータを安全にコピーするために、管理コンソールでの設定によりアプリケーションを読み込み専用モードにすることができる機能です。次に、データを 1 つのアプリケーションから別のアプリケーションへとコピーするために、Python SDK と一緒に使用することができるデータ移行ツールを提供します。Python と Java 版のアプリケーションに対して、このツールを使用する方法はこちらに記載があります。

課金について言及しておきますと、データのコピーの量が大きく増えますので、High Replication Datastore では料金体系が変わります。我々はまだ価格設定を最終決定しておりませんが、このオプションは一部のアプリケーションに対しては良い意味で大きな変化をもたらすと考えていますので、一刻もはやくみなさまのもとにお届けしたいと思いました。ですので、2011 年 7 月 の終わりまでの間は、Master/Slave Datastore に比べて 3 倍という導入時価格設定でこのオプションを提供します。7 月以降は、この機能の価格設定は変更予定です。正式な価格設定が決まり次第みなさんにお知らせしますが、もし価格を変更する際でも、みなさんは我々の Terms of Service で保護されますのでご安心ください。コストが高くなりますので、我々がまず High Replication Datastore をおすすめするのは、App Engine でミッションクリティカルなアプリケーションを作り、そのアプリケーションのために考えうる限り最高の可用性を求める開発者の方々です。

これまで 2 年以上 App Engine 上でアプリケーションを開発していただき、ありがとうございます。新年のリリースで High Replication Datastore を紹介できてとても嬉しく思います。2011 年もたくさん新機能をリリースする予定ですので、楽しみにしていてくださいね。


[本記事は、Google のオープンソースプロジェクトやプログラムに関するブログ 「OpenSource at Google」 にオープンソースチームの Ellen Ko が投稿した「Now on YouTube: googleOSPO」というポストの一部を翻訳したものです。-山崎]




また、学生の皆さん向けには、「student programs channel」 というチャンネルを既に用意しており、Google Summer of Code のビデオ、プレゼン資料などをご覧いただけます。こちらもあわせてご覧ください。



新年あけましておめでとうございます。

昨年末に始めたばかりの本ブログですが、今年も developer の皆様に有用な情報提供を行っていければと考えておりますので、引き続きどうぞよろしくお願い致します。

今年初のブログポスト、Google 音声入力 と Google 翻訳 を使った「年賀動画」をお楽しみください ...


新年あけましておめでとうございます。

昨年末に始めたばかりの本ブログですが、今年も developer の皆様に有用な情報提供を行っていければと考えておりますので、引き続きどうぞよろしくお願い致します。

今年初のブログポスト、Google 音声入力 と Google 翻訳 を使った「年賀動画」をお楽しみください。