[この記事は Dylan Reid、Elijah Taylor、Chrome OS ソフトウェア エンジニアによる Android Developers Blog の記事 "Bring Your Android App to Chromebooks" を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。]

Chromebook は、スピードやセキュリティ、シンプルさをユーザーから評価されています。IDC1 によれば、2016 年の第 1 四半期に、アメリカでの Chromebook 出荷数は Mac を上回りました。つまり、Chrome OS は現在、アメリカで 2 番目に多く使われている PC 用 OS だということです。これも皆様のサポートのおかげです。 私たちは、今後もますますモビリティの向上に重点的に取り組んでいきます。それと同時に、皆様のアプリが、この新しいフォームファクタで簡単に利用できるようになって、その優れたエクスペリエンスを保ちつつ、そうした多くの Chrome デバイスで使われるようにしたいと考えています。

Google はこのほど、Chromebook で Android アプリを使えるようにすると発表しました。つまり、ユーザーはお気に入りの Android アプリをインストールできるようになります。年内には、みなさんのアプリは新しいハードウェア プラットフォームにインストールされて、より多くのユーザーのもとに届くようになります。同時に Google Play のエコシステムも最大限に広がります。アプリがより広い範囲で利用できるようになれば、個人企業学校といった用途を問わず、すべての Chromebook ユーザーが新しいユースケースを見つけ、ワークフローを改善できるようになります。 デベロッパーのみなさんには、ご自分のアプリをこのサイトで説明する方法でテストしてみることをおすすめします。




Android アプリが Chromebook で利用できるようになるのは 2016 年後半の予定ですが、それ以前にデベロッパーは Chromebook のフォームファクタ向けにアプリを最適化する作業を開始できます。Android アプリを Chromebook に最適化すれば、次のようなメリットがあります。
  • Android アプリを 3 種類のウィンドウ サイズで表示できるようになり、最適なエクスペリエンスを実現できます。
  • ユーザーは、移動可能なウィンドウで複数の Android アプリを同時に使うことができ、さらに本格的なデスクトップ ブラウザも使用できます。またそういったことをすべて、使い慣れた Chrome OS インターフェース上で行えます。
  • キーボード、マウス、タッチ入力をシームレスに組み合わせて使えます。
  • ユーザーは、Chromebook で Android の通知を受け取ることができます。
  • ユーザーまたは管理者が Wi-Fi や Bluetooth の接続設定を行っていれば、Android アプリはそうした接続機能を活用できます。
  • Files アプリを経由して、Chrome と Android アプリの間でシームレスなファイル共有が行えます。
  • ゲームやデザイン アプリなど多くのリソースを必要とするアプリでも、優れたパフォーマンスが実現できます。
Chromebook が個人向けデバイスとして優れているだけでなく、学校や企業でも人気がある理由の 1 つは、Chromebook を集中的に管理し、200 以上のポリシーを設定できることです。管理者は 1 つの 管理コンソールから、複数の Chromebook 上の Android アプリを管理できます。特定のアプリのホワイトリストへの登録や、自動インストールに加えて、組織の一部ではアプリを有効にし、ほかでは無効にする、という選択的な管理も可能です。

Google I/O で行われたセッションをぜひご覧ください。Google のエンジニアが、皆様の Android アプリを Chromebook 向けに最適化する方法について話しています。この機能は、デベロッパーがアプリをテストする時間を十分確保できるよう、 Asus Chromebook Flip、Chromebook Pixel(2015)、Acer Chromebook R11 上で 6 月上旬からデベロッパー限定で利用可能になります。正式なリリース以降は、こちらのリストにあるデバイスへのサポートを順次追加していく予定です。アプリのテストを始める方法については、詳しい解説 をご覧ください。

1 - IDC’s Worldwide Quarterly PC Tracker(2016 年 5 月発表)

Posted by Eiji Kitamura - Developer Relations Team