インターネット用の新しい圧縮アルゴリズム、Brotli のご紹介
2015年11月19日木曜日
[この記事は Zoltan Szabadka、圧縮チーム ソフトウェア エンジニアによる Open Source Blog の記事 "Introducing Brotli: a new compression algorithm for the internet" を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。]
インターネット ユーザーにとって時間はこのうえなく貴重で、ウェブ ページが読み込まれるまでずっと待つ必要はないと Google は考えています。遅いより速い方がいい、ということで、2 年前に 圧縮アルゴリズム Zopfli を公開しました。業界では好意的なフィードバックをいただき、PNG オプティマイザーからウェブ コンテンツのプリプロセスに至るまで、多くの圧縮ソリューションに採用されました。こうした利用状況や、ウェブ フォントの圧縮といった新たな圧縮のニーズを踏まえ、新しい圧縮アルゴリズム Brotli を開発し、オープン ソース化したことを発表いたします。
Zopfli は Deflate と互換性がありましたが、Brotli はまったく新しいデータ形式を採用しています。この新しいフォーマットにより、圧縮率が Zopfli より 20 ~ 26% 向上しています。Google が行った研究 「Brotli、Deflate、Zopfli、LZMA、LZHAM、Bzip2 の圧縮アルゴリズムの比較」によると、Brotli の速度は zlib が Deflate を実装した場合とほぼ同じです。Canterbury corpus においても、LZMA と bzip2 より圧縮率がやや高くなっています。Brotli は、二次コンテキスト モデリングやエントロピー符号の再利用、過去データのメモリ ウィンドウの拡大、同時分布符号などにより高密度のデータ圧縮を実現しています。Zopfli と同様、新しいアルゴリズムにはスイスのパンにちなんだ名前が付けられています。Brötli とは、スイスのドイツ語で「小さいパン」を意味します。
圧縮サイズが小さければ小さいほど、スペースを有効活用でき、ページの読み込みも速くなります。近い将来主要ブラウザでこの形式がサポートされることを願っています。特にモバイル ユーザーにとっては、圧縮サイズが小さいと、データ転送の費用やバッテリー消費量が減るといったメリットがあります。
Posted by Eiji Kitamura - Developer Relations Team
インターネット ユーザーにとって時間はこのうえなく貴重で、ウェブ ページが読み込まれるまでずっと待つ必要はないと Google は考えています。遅いより速い方がいい、ということで、2 年前に 圧縮アルゴリズム Zopfli を公開しました。業界では好意的なフィードバックをいただき、PNG オプティマイザーからウェブ コンテンツのプリプロセスに至るまで、多くの圧縮ソリューションに採用されました。こうした利用状況や、ウェブ フォントの圧縮といった新たな圧縮のニーズを踏まえ、新しい圧縮アルゴリズム Brotli を開発し、オープン ソース化したことを発表いたします。
Zopfli は Deflate と互換性がありましたが、Brotli はまったく新しいデータ形式を採用しています。この新しいフォーマットにより、圧縮率が Zopfli より 20 ~ 26% 向上しています。Google が行った研究 「Brotli、Deflate、Zopfli、LZMA、LZHAM、Bzip2 の圧縮アルゴリズムの比較」によると、Brotli の速度は zlib が Deflate を実装した場合とほぼ同じです。Canterbury corpus においても、LZMA と bzip2 より圧縮率がやや高くなっています。Brotli は、二次コンテキスト モデリングやエントロピー符号の再利用、過去データのメモリ ウィンドウの拡大、同時分布符号などにより高密度のデータ圧縮を実現しています。Zopfli と同様、新しいアルゴリズムにはスイスのパンにちなんだ名前が付けられています。Brötli とは、スイスのドイツ語で「小さいパン」を意味します。
圧縮サイズが小さければ小さいほど、スペースを有効活用でき、ページの読み込みも速くなります。近い将来主要ブラウザでこの形式がサポートされることを願っています。特にモバイル ユーザーにとっては、圧縮サイズが小さいと、データ転送の費用やバッテリー消費量が減るといったメリットがあります。
Posted by Eiji Kitamura - Developer Relations Team