NPAPI のサポート終了についてのお知らせ
2013年11月6日水曜日
Posted by 北村英志 Developer Relations Team
[この記事は Security Engineer、Plug-in Retirement Planner の Jostin Schuh が The Chromium Blog に投稿した記事、Saying Goodbye to Our Old Friend NPAPI を元に、北村が加筆・再構成しています]
Netscape Plug-in API(NPAPI)は、ブラウザの機能を拡張する初の標準メカニズムとして、ウェブ イノベーションの一時代を牽引してきました。事実、ビデオやオーディオ対応といった現代のウェブ プラットフォームの機能の多くは、NPAPI をベースにしたプラグインによって主流になっていきました。
しかしウェブは進化し、今日のブラウザは過去のそれと比べ、スピードも安全性も性能も進歩しています。そんな中、90 年代に作られた NPAPI のアーキテクチャは、ハングやクラッシュ、セキュリティ上の問題、コードの複雑化を生む主要な原因の 1 つとなっているのが現状です。このようなことから、Chrome では NPAPI のサポートを、今後 1 年間をかけて段階的に廃止することになりました。
現在のウェブはこの流れに対応できる状況にあります。NPAPI はモバイル デバイスではサポートされておらず、Mozilla でも NPAPI プラグインのブロックを 2013 年 12 月に予定しています。Chrome での使用統計データ(匿名データ)に基づく当社の算定では、今年 8 月の時点で、ユーザーの 5 % 以上が利用している NPAPI プラグインはわずか 6 種類に過ぎませんでした。とはいえ、NPAPI からの移行には時間を要することが想定されるため、サポート終了は段階的に進めていく予定です。
2014 年 1 月以降、Chrome は、ウェブページでインスタンス化された NPAPI プラグインを Stable チャンネルにおいてデフォルトでブロックするようになります。ユーザーに混乱が生じるのを防ぐため、使用頻度が上位の NPAPI プラグイン(セキュリティ上の理由から、既にブロックされているものを除く)を一時的にホワイトリスト化します。これに該当するプラグインは次のとおりです。
当面の間、エンド ユーザーや企業内の管理者は、特定のプラグインをホワイトリスト化することができますが、いずれは、NPAPI のサポートは Chrome から完全に削除されます。完全削除については 2014 年末までの実施を予定していますが、正確な時期は、利用状況やユーザーからのフィードバックに基づいて今後判断します。なお、ビルトインされている Flash プラグインや PDF ビューアについては、NPAPI を使用していないため影響はありません。
Chrome ウェブストアでも NPAPI のサポートを段階的に終了いたします。9 月 23 日以降、NPAPI ベースのプラグインを含んだ新しいアプリや拡張機能は、ウェブストアには掲載されないようになっています。NPAPI ベースの既存のアプリや拡張機能については、2014 年 5 月までは更新は可能ですが、それ以降は、ウェブストアのホームページや検索結果、カテゴリ ページから削除されます。2014 年 9 月には、NPAPI ベースの既存のアプリや拡張機能はすべて公開終了となります。既にインストールされている分については、Chrome が NPAPI のサポートを完全に削除するまでは機能し続けます。
NPAPI の代替手段はいくつか存在します。標準のウェブ技術がまだ十分ではない場合は、開発者や管理者側で NaCl、 Apps、 Native Messaging API、 レガシー ブラウザ サポート を活用することで、NPAPI からの移行を図ることができます。今後の当社の目標は、かつて NPAPI で対応していたユースケースをカバーするべく、標準ベースのウェブプラットフォームを進化させていくことです。
Chrome ユーザーの皆さんへのお願い
Chrome では、NPAPI に代わり、より安全な PPAPI をご提供しております。これまでにも、ユーザーの皆さんからの ユーザー サポート フォーラム へのご報告により、PPAPI を大きく改善することができました。
現在も PPAPI プラグィンのみで正常に動かないサイトがある場合は、こちらのフォームに詳細をご報告ください。
[この記事は Security Engineer、Plug-in Retirement Planner の Jostin Schuh が The Chromium Blog に投稿した記事、Saying Goodbye to Our Old Friend NPAPI を元に、北村が加筆・再構成しています]
Netscape Plug-in API(NPAPI)は、ブラウザの機能を拡張する初の標準メカニズムとして、ウェブ イノベーションの一時代を牽引してきました。事実、ビデオやオーディオ対応といった現代のウェブ プラットフォームの機能の多くは、NPAPI をベースにしたプラグインによって主流になっていきました。
しかしウェブは進化し、今日のブラウザは過去のそれと比べ、スピードも安全性も性能も進歩しています。そんな中、90 年代に作られた NPAPI のアーキテクチャは、ハングやクラッシュ、セキュリティ上の問題、コードの複雑化を生む主要な原因の 1 つとなっているのが現状です。このようなことから、Chrome では NPAPI のサポートを、今後 1 年間をかけて段階的に廃止することになりました。
現在のウェブはこの流れに対応できる状況にあります。NPAPI はモバイル デバイスではサポートされておらず、Mozilla でも NPAPI プラグインのブロックを 2013 年 12 月に予定しています。Chrome での使用統計データ(匿名データ)に基づく当社の算定では、今年 8 月の時点で、ユーザーの 5 % 以上が利用している NPAPI プラグインはわずか 6 種類に過ぎませんでした。とはいえ、NPAPI からの移行には時間を要することが想定されるため、サポート終了は段階的に進めていく予定です。
2014 年 1 月以降、Chrome は、ウェブページでインスタンス化された NPAPI プラグインを Stable チャンネルにおいてデフォルトでブロックするようになります。ユーザーに混乱が生じるのを防ぐため、使用頻度が上位の NPAPI プラグイン(セキュリティ上の理由から、既にブロックされているものを除く)を一時的にホワイトリスト化します。これに該当するプラグインは次のとおりです。
- Silverlight(8 月の時点で Chrome ユーザーの 15% が利用)
- Unity(同 9.1%)
- Google Earth(同 9.1%)
- Java(同 8.9%)*
- Google Talk(同 8.7%)
- Facebook Video(同 6.0%)
当面の間、エンド ユーザーや企業内の管理者は、特定のプラグインをホワイトリスト化することができますが、いずれは、NPAPI のサポートは Chrome から完全に削除されます。完全削除については 2014 年末までの実施を予定していますが、正確な時期は、利用状況やユーザーからのフィードバックに基づいて今後判断します。なお、ビルトインされている Flash プラグインや PDF ビューアについては、NPAPI を使用していないため影響はありません。
Chrome ウェブストアでも NPAPI のサポートを段階的に終了いたします。9 月 23 日以降、NPAPI ベースのプラグインを含んだ新しいアプリや拡張機能は、ウェブストアには掲載されないようになっています。NPAPI ベースの既存のアプリや拡張機能については、2014 年 5 月までは更新は可能ですが、それ以降は、ウェブストアのホームページや検索結果、カテゴリ ページから削除されます。2014 年 9 月には、NPAPI ベースの既存のアプリや拡張機能はすべて公開終了となります。既にインストールされている分については、Chrome が NPAPI のサポートを完全に削除するまでは機能し続けます。
NPAPI の代替手段はいくつか存在します。標準のウェブ技術がまだ十分ではない場合は、開発者や管理者側で NaCl、 Apps、 Native Messaging API、 レガシー ブラウザ サポート を活用することで、NPAPI からの移行を図ることができます。今後の当社の目標は、かつて NPAPI で対応していたユースケースをカバーするべく、標準ベースのウェブプラットフォームを進化させていくことです。
Chrome ユーザーの皆さんへのお願い
Chrome では、NPAPI に代わり、より安全な PPAPI をご提供しております。これまでにも、ユーザーの皆さんからの ユーザー サポート フォーラム へのご報告により、PPAPI を大きく改善することができました。
現在も PPAPI プラグィンのみで正常に動かないサイトがある場合は、こちらのフォームに詳細をご報告ください。