Posted by 山崎富美 Developer Relations Team

[本記事は、Android SDK Tech Lead の Xavier Ducrohet と Android の Product Manager の Angana Ghosh が Android Developers Blog に投稿した「Android SDK Tools, Revision 21」という記事を元に作成しています。詳しくは元記事をご覧ください。-山崎]

Android 4.2 SDK とともに、Android SDK ツール (リビジョン 21) の新規アップデートを公開しました。今回のアップデートには、アプリケーション製作の効率化に役立つ新しいツールや機能が含まれています。新しいマルチコンフィグ エディターや追加された Lint ルールはアプリケーションの迅速な開発を支援し、新しい UI テスト フレームワークを利用することで、アプリケーションのテストや QA の自動化の選択肢の幅が広がります。初めて開発を行うデベロッパーには ワンクリック で行える SDK のダウンロードや新しいアプリケーション テンプレートが役に立つでしょう。

マルチコンフィグ エディター
マルチコンフィグ エディターでは、様々な画面方向や画面サイズ、ロケールでの UI 開発や試作が行えます。たとえば縦方向のレイアウトを編集しながら、横方向のレイアウトで同一の内容が表示できるかを確認できます。小さな携帯電話から大きなタブレットまで、多様なスクリーン サイズでのプレビューや、異なる言語を使用した場合の表示のされ方も確認可能です。より大きな画面上の一部として表示されたときにどう表示されるかも確かめられます。特定の設定向けのレイアウトを作成し、マルチコンフィグ エディターで確認することもできます。

下記のスクリーンショットは Google I/O のアプリケーションを各種スクリーン サイズで表示したレイアウトエディターのものです。


アプリケーション テンプレートの追加
Android SDK ツール リビジョン 21 には、アプリケーションにスクリーンを簡単に追加できる 3 種類の新しいアプリケーション テンプレートが加えられました。写真や動画ビューアに便利なフルスクリーン用テンプレート、基本的なユーザー設定を管理するための設定用テンプレート、ユーザー名とパスワードを取得するためのログイン用テンプレートを用意しました。


UI オートメーター テスト フレームワーク
UI テストの一般的な手法のひとつとして、UI を手動で実行して意図した通りに動作するのを確認する方法があります。UI オートメーターは、リビジョン 21 で新しく導入された UI テストを容易に自動化するフレームワークです。Android アプリケーションの UI コンポーネントのスキャンと解析を行う GUI ツール (uiautomatorviewer)、UI 機能テストのカスタマイズを可能にする API を含む ライブラリ、複数のデバイスに対するテストを自動で行う実行エンジンなどを備えています。UI オートメーターは Android 4.1 (API レベル 16) 以降で動作します。詳しくは UI Testing に関する資料をご覧ください。

ワンクリック SDK インストーラー
Android SDK の新規デベロッパー向けに、ツール、プラットフォーム ツール、Eclipse ADT、最新のシステム イメージなど、すべての SDK コンポーネントのダウンロードをワンクリックで行える便利な機能を用意しました。以前から SDK を使用している場合、従来通り SDK Manager で SDK コンポーネントを管理したりアップデートを入手したりすることもできます。

AVD 作成ダイアログの機能向上
新しく追加されたダイアログで、実際のデバイスを仮想化した Android Virtual Device (AVD) の作成が容易になりました。AVD はレイアウトエディターでも表示され、レイアウトの外観を確認することができます。


Lint ルールの追加
最後に、バグの一般的な原因の検出に役立つ 25 種類の新しい Lint ルールを追加しました。アイコンの Android デザイン ガイドラインからの逸脱、ウェイクロックの管理不備、ロケール関連の不具合など、一般的なバグの原因をチェックします。ぜひ SDK をアップグレードして、新しい Lint ルールをあなたのアプリケーションに適用してください。

Android NDK のマイナー バグも修正されました。詳細については、SDK Tools R21 、ADT 21.0.0 、Android NDK R8c の各リリース ノートをご参照ください。