[Google 日本語入力チームのソフトウェアエンジニア、隅田洋から Google 日本語入力の開発版のアップデートについての寄稿をもらいました。- 山崎]

月日が経つのは早いもので、今年も残すところ 2 週間を切りました。今年の仕事は今年のうちに終わらせて、気持ちよく新年を迎えられると良いですね。Google 日本語入力開発チームでは、先週 15 日に Android 版 Google 日本語入力 Betaを無事リリースすることが出来ました。これで安心してお正月を迎えることができそうです。

さて、本日、 Google 日本語入力開発版 (Win, Mac, OSS) をアップデートしたことをお知らせします。既に Google 日本語入力開発版をお使いの場合は自動的に更新されますので、そのままお待ちください。

主な変更点は以下の様になります。

共通の変更点

  • 同期機能に関連する文言を分かりやすく修正しました。
  • 前回 (1.3.911.10x) の更新内容への追記:
    • 変換アルゴリズムの改善により、40% の高速化を行いました。
    • 辞書内の候補を組み合わせた予測候補も提示するようになりました。例として、「がっこうにいきま」と入力すると、辞書内の「学校」「に」「行き」「ました」を組み合わせた、「学校に行きました」が予測候補に表示されます。
    • これらの改善は、今夏にインターンとして参加された方による成果です。


Windows 版の変更点

  • 候補選択に A - L キーを使用する設定のとき、CapsLock が有効になっていると、A - L キーで候補選択ができない問題を修正しました。
  • いくつかのクラッシュ問題を修正しました。


Mac 版の変更点

  • 同期機能で認証コードがブラウザから自動でコピーされるようになりました。
  • 一部のソフトウェア上で日本語入力ができない問題に対処しました。


オープンソース版の変更点

  • SCIM 環境でのメモリリークを修正しました。 (Issue 104)
  • IBus 環境で、再変換を行う際に 1 度目のキー入力で再変換が行われない、という問題を修正しました。 (Issue 107)
  • ソースコードのチェックアウトに失敗することがある問題を修正しました。 (Issue 109)
  • IBus 環境で、対象アプリケーションが IBUS_CAP_SURROUNDING_TEXT をセットしているかの確認をするようになりました。

これからも、Google 日本語入力をよりよくしようと、チーム一同で開発を進めていきます。お気づきの点がありましたら、ぜひヘルプフォーラムからお知らせください。みなさんのフィードバックがなによりの励みになります。